夏場や冬場は温度の変化が激しいため、エアコンを付ける家庭も多いでしょう。しかし暖房・冷房の使い方によっては、電気代が高くついてしまう恐れがあります。
エアコンを節約して利用するためにも、毎月の電気代は把握して、暖房・冷房の使い方をしっかり理解しておきましょう。
今回はエアコンの電気代を算数するための計算方法、暖房・冷房を節約するコツについて解説していきます。
目次
エアコンの電気代を算出するための計算方法について
エアコンの電気代がどれくらいかかるのか把握するためには、計算方法を理解する必要があります。そのためにも、現在利用しているエアコンの消費電力(kW)を確認しましょう。次に、電力会社が定めている1kWh当たりの電気料金を調べます。
消費電力と1kWh当たりの電気料金が把握できれば、電気代を算出するための計算式に当てはめていきましょう。
【1時間当たりの電気代計算方法】
1時間当たりの電気代=消費電力(kW)×1kWh当たりの電気料金
この計算方法を知っていれば、自宅のエアコンでどれくらいの電気代がかかっているのか、調べることができます。
エアコンの電気代を意識するなら暖房はつけたまま?
エアコンをずっとつけていると、電気代がかかってしまうと感じる方もいるでしょう。実際に稼働する時間が長いほど、電気代はかかります。
しかし状況によっては、エアコンをつけた状態を維持した方が良いケースもあるでしょう。エアコンをつけたままの方が良い理由について解説していきます。
こまめにエアコンを起動させる必要がない
冬場などでは暖房がないと、室内の温度が下がってしまい、生活にも支障が出てしまうことがあります。そのため暖房をつける家庭も多いですが、途中で室温が十分になったため暖房を消してしまう方もいるでしょう。
ただ途中で室温が十分になったからといって、途中で消してしまうと徐々に室温は下がり、再度暖房をつけることに繋がります。
こまめな起動はエアコンの電気代が高くつく原因になるので、何度も起動してしまうなら一日中つけたままの方が電気代は節約できるでしょう。
エアコンをつけたままならペットも安心
家庭で犬や猫など、ペットを飼っているならエアコンはつけたままの方が良いでしょう。室内といっても冬場は室温が急激に下がってしまうことがあります。
体調不良の原因になる可能性もあるので、ペットを飼っているならエアコンはつけた状態を維持しておきましょう。
室内温度と設定温度が離れると電気代が高くつく
暖房・冷房をこまめにつけると電気代が高くつくのは、室内温度と設定温度が離れてしまい、それだけ大きな電力を必要とするためです。
室内温度が快適になったからといって、消してしまうのではなく、室内にいる時間が長いならつけたままの状態を保持しておきましょう。
エアコンの暖房はつけたままの方が良いケース
状況によって、エアコンのオン/オフを切り替えることは大切です。例えば1時間程度の外出であれば、暖房はつけたままの方が良いでしょう。
1時間程度の外出で、室温は暖房をつける前の状態に戻ってしまいます。もう一度、設定温度まで室温を温めるには、大きな電力消費となるでしょう。
また1日中、家にいる場合もエアコンの暖房はつけたままの方が電気代節約に繋がります。快適な温度に設定したいなら、自動運転モードにしていれば、こまめに温度調整してくれるでしょう。
エアコンの暖房は消した方が良いケース
半日程度は家に戻らないのであれば、エアコンの暖房は消した方が良いでしょう。家に人がいないのにエアコンを稼働していれば、それだけ電気代がかかってしまいます。
ただペットが室内にいるなら、外出中でも暖房はつけたままの方が良いでしょう。
また日中に外出する予定があり、夜遅くまで戻らないならエアコンの暖房は消すことをおすすめします。戻る時間帯がわかっているなら、事前にタイマーをセットしておけば、家に戻る頃には快適な室内温度に調整されているでしょう。
エアコンの電気代が節約できる暖房・冷房の使い方について
エアコンを稼働させる際に、できるだけ電気代を節約したいなら暖房・冷房の使い方を工夫する必要があります。
どうすれば電気代が節約できるのか、詳しい内容を解説していくので参考にしてみてください。
暖房・冷房とサーキュレーターを併用する
エアコンの効果を十分に発揮させるためには、室内の温度を循環する方法が効果的です。循環させるためには、風を送るサーキュレーターを利用してみてください。
サーキュレーターを足元に置き、暖房・冷房をつければ自然と室内の空気を循環させられます。
冷房の場合は、正面に風を送る方法でも問題ありませんが、暖房の場合は温かい空気が天井に溜まっていることが多いでしょう。
そのため、暖房をつけた際のサーキュレーターの向きは天井に向けるのがおすすめです。こうすれば、室内全体に温かい空気が充満するので、快適な室温を保てるようになります。
エアコンの自動運転モードを活用する
エアコンの電気代を節約しようと、エアコンの設定を弱運転などに設定する方も多いのではないでしょうか。弱運転すれば電気代を抑えられる可能性はありますが、設定温度になるまで時間がかかってしまう恐れがあります。
時間がかかるほど、エアコンの稼働は長くなるので余計に電気代がかかってしまうでしょう。
電気代を節約するなら、エアコンの設定は「自動運転モード」がおすすめです。自動運転モードであれば、暖房・冷房の利きを調整してくれるので、最適な稼働が実現できます。
最近のエアコンでは自動運転モードが搭載されている機種も多いので、一度試してみましょう。下手に設定を変えるよりも、効率よくエアコンを稼働させ、電気代の節約に繋がるはずです。
エアコンのフィルターはこまめに掃除する
エアコンのフィルターは定期的に掃除しないとホコリが蓄積し、暖房・冷房の利きを悪くする原因になります。暖房・冷房の利きが悪くなると、消費電力が余計にかかってしまうので、電気代が高くついてしまうでしょう。
エアコンの電気代を節約するなら、こまめにフィルターを掃除して、運転効率が低下させないことが肝心です。掃除の回数としては、2週間に一度が良いと、メーカーで推奨されています。
ただ頻度が多いと手間がかかってしまうので、エアコンの利きが悪いと感じた際には、すぐに手入れできるようにしておきましょう。
エアコンの効果を高める断熱材を利用する
暖房・冷房を利用しても、住宅の断熱性によっては外気温に影響を受けて室内温度が変化してしまう可能性があります。
外気温からの影響を受け続けると、エアコンが設定温度に近づこうと稼働を続けるため、電気代が高くつくでしょう。防ぐためには、住宅の断熱性を高める必要があります。
断熱性を高める方法はいくつかありますが、断熱シートを窓に貼り付けるのがおすすめです。断熱シートはホームセンターでも購入できるため、実践しやすい節約方法と言えるでしょう。
断熱シートは窓に貼り付けることで効果が期待できるので、気軽に試してみてください。
自室の広さに合うエアコンを選ぶ
エアコンによっては何畳用など、性能が異なります。そのためエアコンを購入する際には、自室の広さに合うエアコンを購入することが大切です。
例えば10畳の部屋に6畳用のエアコンでは、性能が合っていないので電気代が高くついてしまうでしょう。大きな電力を使って設定温度になるまで稼働するので、購入するエアコンは吟味して選ぶ必要があります。
また性能が合わず過剰に稼働させてしまうと、エアコンの故障を招く恐れがあるでしょう。新しく購入する費用までかかる恐れがあるので、エアコンの性能はしっかり確認してください。
エアコンの電気代が急に高くなった場合に考えられる理由
エアコンで暖房を利用するようになり、電気代が高くなったと感じることがあるでしょう。電気代が高くなる理由にはいくつかあり、原因を特定しないと改善されない可能性があります。
エアコンの電気代が高くなった時の理由について、どのようなことが考えられるのか詳しい理由を解説していきましょう。
外気温が下がったことでエアコンの電力消費が激しい
エアコンの電気代が高くなった理由として、冬場の外気温が下がり、暖房による電力消費が激しくなったことが考えられます。
外気温が下がることで、室内の温度も自然と下がる傾向にあるため、設定温度まで室内を温めようと暖房が稼働するでしょう。室温と設定温度の差が大きいほど、電力消費は激しくなるので自然と電気代は高くなります。
エアコン以外の電化製品も稼働させている
エアコンで暖房をつける以外に、こたつや電気ストーブなどの電化製品を利用している場合、自然と電気代は高くなります。
暖房だけで室温が十分に保てるのであれば、できるだけ他の電化製品は使用しない方が良いケースもあるでしょう。もし他の暖房器具を利用する場合は、朝起きる時など限定的な使い方をした方が電気代は安く済ませられます。
家にいる時間が増えてエアコンの稼働も増えた
テレワークなどを理由に家にいる時間が増えた場合、自然と暖房・冷房をつける時間も増えるでしょう。結果、電気代が例年と比べて高くなることがあります。
今までは仕事で家を空けている時間帯があったため、エアコンを稼働していなかった人も多いでしょう。心当たりがある人は、今回紹介した電気代を節約する暖房・冷房の使い方を参考にしてみてください。
エアコンの暖房利用など心当たりがないのに電気代が上がる場合
エアコンの暖房をいつもより利用したなどの理由がないのに、急に電気代が高くなった場合はどのようなことが考えられるでしょう。
電気代が高くなる可能性について紹介していくので、参考にしてみてください。
エアコンを使っていないのに数値がおかしい時は電力メーターの故障
エアコンを利用していないのに、検針票の数値が上がっている時は電力メーターが故障している可能性があります。電力メーターも定期的なメンテナンスを実施しないと、突然故障することがあるでしょう。
明らかに電力メーターの挙動がおかしい場合には、電力会社に連絡して対処してもらう必要があります。
エアコンなどの電化製品が漏電している可能性
普段と変わらない程度にエアコンを使っていても、電気代が高くなっている場合は、電解製品が漏電している恐れもあります。明らかに漏電している場合は、すぐに気付けるのでおかしいと感じた際には業者に連絡しましょう。
漏電は放置すると電気代が高くなるだけでなく、火災の原因にもなるので注意が必要です。
エアコンの電気代を安くするために今すぐ実践できる方法
エアコンの電気代を今よりも安くしたい場合、今すぐに実践できる方法がいくつかあります。気軽にできる方法なので、一度実践してみてください。
エアコンの利きを良くするためにドアは閉めておく
暖房や冷房を室内で利用している時にドアが開いていると、他の部屋に温かい・涼しい空気が流れてしまいます。
よりエアコンの利きを良くするためにも、ドアは閉めておいた方が設定温度通りの室温に維持できるでしょう。
断熱効果のあるカーテンを利用してエアコンの利きを良くする
暖房・冷房をかけていても、外気温の影響を受けて室温が変化してしまうことがあります。なかなか室内が設定温度にならないと、エアコンが稼働を続けて電気代が高くなってしまうでしょう。
外気温の影響を受けないためには、断熱効果のあるカーテンを活用する方法がおすすめです。断熱効果があるカーテンを利用すれば、室温が変化せずに、エアコンの利きを良くできます。
普段よりエアコンの温度を1℃変える
エアコンを長時間利用する場合、温度設定を1℃変えるだけで電気代は大きく変化します。暖房なら1℃下げ、冷房なら1℃上げてみてください。
少し室内環境は快適ではなくなる可能性はありますが、1℃変えるだけでも電気代の節約に繋がります。
もし暑い・寒いと感じるなら、夏場は薄着をして冬場は多めに着込むなどの対策で過ごしてみてください。
エアコンの電気代が高い場合は買い替えも検討しよう
現在使用しているエアコンが古い場合、他の家庭よりも電気代が高くついている可能性があります。最新のエアコンは消費電力が低いため、一日稼働させていても電気代は比較的安いです。
エアコンの買い替えは初期費用がかかってしまいますが、思い切って購入してみるのも良いでしょう
古いエアコンは消費電力が大きいため電気代が高くなる
メーカーによって細かい消費電力は異なりますが、15年前以上のエアコンの場合は、1時間の電気代だけでも最新エアコンと比較すると10円ほど高い傾向にあります。
長期的に使用することを考えるなら、最新エアコンに買い替えた方がトータル的に安く済ませられる可能性があるでしょう。
最新のエアコンは効率よく快適な室内温度にしてくれる
10年~15年前のエアコンと比較すると、最新のエアコンは様々な機能が搭載されているため、快適な室内温度に調整してくれます。
例えば人感センサーなどによって、効率よく部屋の温度を快適に感じさせてくれることもあるでしょう。他にも自動運転モードは、快適な室温になるように自動で設定を変えてくれます。
スマートフォンと連動させれば、外出先からエアコンのオン/オフが切り替えられるなど、多機能なエアコンも利用すれば便利です。
エアコンの性能が落ちる前に買い替えた方が良い
エアコンは購入してから10年以上経つと、経年劣化が目立ってしまう傾向にあります。調子が悪くなると、暖房・冷房の利きが悪くなることもあるでしょう。
劣化が激しいと電気代が高くつく原因にもなるので、故障する前に新しいエアコンへの買い替えを検討してみてください。
エアコンの電気代が高い時は原因を探ってみよう(まとめ)
エアコンの電気代が高い時は、様々なことが考えられます。設定などで調整できる場合は、今回紹介した内容を参考に実践してみてください。
ただ古いエアコンの場合は、性能によって消費電力が大きい可能性があります。思い切って新しいエアコンに買い替えることも大切なので、一度検討してみてください。